おはようございます。森本です。まだまだ春は来ないと思ったら真夏日が急に来てしまいました。体調管理に注意して今週も張り切っていきましょう!
今回はS4のコンプレッサー脱着の貴重な画像です(森本はアメリカのサイトでしか見つけられませんでした)。
グリルが見えないので何の車かわからない画像ですが、これはアウディB6のS4です。小さなA4のボディにV8(4.2リッター)エンジンがギュウギュウに詰め込まれています。今回はエアコンのコンプレッサー交換です。大変なのは知っていましたが、こんなに苦労するとは思いませんでした。
エンジンルームを開けてもこんな感じ。この車はベルトを使っているのはオルタネーターのみ。タイミングはチェーン駆動で後方(ミッション側)にあります。エアコンとパワステはシャフト駆動でこれは後で書きます・・・・。
これが今回交換するコンプレッサーがあるだろう場所です(笑) この車、エアコンコンプレッサーは真上からも下からも見えません。とんでもない場所にあります。作業していると大変過ぎて逆に笑えてきます。
コンプレッサー捜索開始です。バンパー、ヘッドライト他、どんどん分解。
こんなになりました。結局ミッションジャッキまで出てくる始末・・・・。要はエンジンの前側を見えるまで分解が必要なのです。ラジエターもAT,パワステクーラーも外すので液体物も結構抜けます。配管、配線の位置関係を記憶しながら分解してやっとエンジンが見えます。
画像の中央、お尻を見せているのが今回交換するエアコンコンプレッサーです。左バンク下、エキマニ直下にあります。壊れて当然です(笑) 只でさえ熱の逃げ場がないエンジンルーム、さらにエンジンで一番高温な場所にあります。真夏の渋滞にはまれば相当な負荷がかかるはずで、都心部で毎日使えば数万キロで壊れるでしょう。ネットで今回の修理を検索してもほとんど画像が出てこないのは台数が少ないこともありますが、ほとんどディーラーさんでの作業だからです。保障期間内だった当時、エアコンが壊れて無償でコンプレッサーを交換したという情報も沢山でてくるのでやはり故障しやすいのだと思います。
画像ではコンプレッサーが後ろ向きに付いています。どうやって駆動しているのか?
これはエンジンの横から見た感じ。コンプレッサーにシャフトが連結されています。エンジン後方からシャフトによってコンプレッサーが動いている仕組みです。
コンプレッサーを外すとこんな感じ。
後方からシャフトが出ています。ご覧のように真上にエキマニが(笑)
これがコンプレッサー。外す時に手前に抜くのですが、少しコツがあります。それを知らないと周辺をさらにバラバラにしてしまうでしょう。森本もそうなるところでした。
シャフトが付く部分。 共振を抑えるためにダンパーになっています。凝りに凝った構造です。
コンプレッサー交換後はエアコンは寒いくらいに冷えるようになりました。当たり前ですが。こんなに分解して直らなかったらシャレになりません。普通の車だとエアコンが効かない場合、コンプレッサーが繋がっている(動いている)のか判断するにはクラッチを見て聞いて判断できますが、この車にはクラッチが無いのでわかりません。それ以前に本体が見えませんが・・。 ガス圧は普通のゲージ、内部に動作に関してはテスターで判断します。コンプレッサートルク、冷媒プレッシャー、エバポ温度、バルブの作動など。 このオーナー様の車輛は当社販売時に新品交換させて頂いています。今回はそれから10万キロ!結構長持ちした方だと思います。
真夏に向けてさまざまな点検整備が必要になってきます。エンジン冷却のためのオイルとクーラントの汚れや漏れ、ラジエター、エアコンなど機能チェックなど。去年のような猛暑が来るとしたら人間だけではなく、車も相当過酷な環境に置かれます。セルフチェックでも結構ですので長距離ドライブなどを計画されている方はお気軽にお問合せください。