Ferrari 312 T5
1980年 #048 ENGINE V12 180°DOHC POWER 515HP
12.500RPM TOPSPEED 320KM/H
10月のフェラーリカレンダーです。
1974年に開発が始まった312TシリーズはF1レースで通算27勝を挙げ、
4度のコンストラクターズタイトルと3度のドライバーズタイトルを獲得しています。
前作312T4は、1979年にヴィルヌーヴとシェクターが3勝ずつの計6勝を挙げ、
5シーズンで4度目のコンストラクターズタイトルをフェラーリは獲得しました。
ですが翌年の1980年、312T4に大きな変更を加えた312T5では、
シーズン未勝利に終わり、コンストラクターズランキングは10位に低迷。
前年ワールドチャンピオンのシェクターに至っては、
年間獲得ポイントが僅か2ポイントという悲惨なシーズンを終えると、
この年を最後にレーサー引退を決断しました。
ご覧の312シリーズ最終モデルT5 シャーシ 048は、
生産された6台のうちの6台目になり最後に製造された312Tシリーズです。
ジル ビルヌーブが最後にドライブしたもので、彼は048の唯一のドライバーでもありました。
跳ね馬の歴史において重要なことは、
フェラーリが製造した最後のフラット12気筒F1。
自然吸気でありプレコンピューターであることです。
2016年に048はフェラーリ工場に戻り、そこでクリエンティ部門が検査をおこない、
翌年、フェラーリの70周年記念式典の一環として、
フィナーリ・モンディアーリ2017に展示されました。
過去の象徴的かつ重要なF1マシン、
このフェラーリ312T5もその1台に間違いありません。