最近の直噴エンジンで主流になりつつあるピエゾインジェクターです。インジェクターというのはガソリンをエンジン内で噴射する霧吹きみたいなものです。従来のインジェクターは電磁弁を使って開いたり閉じたりをしていましたが、ピエゾインジェクターは従来のインジェクターのような電磁弁がありません。ピエゾ素子が電圧で伸縮する性質を利用して細かい噴射を数倍も速く制御できるようになりました。身近なピエゾ素子というか圧電素子は百円ライターのカチカチ、インクジェットプリンターなどです。どちらにしてもインジェクターとして使う事を考えた人は天才です。
ただ、メカニックとしては性能が上がるのは良いのですが故障したときに厄介なことがあります。それは従来のインジェクターように交換して終わり・・・・というわけに行かないのです。なぜならピエゾインジェクターというのは一個一個が特性が違っていて(インジェクター本体にナンバーが付いている)、交換後はテスターで個別のナンバーを入力していき、噴射パターンのプログラムを変更する必要があるのです。めん⚪く⚪い時代です。