今日の札幌は朝から不気味な暖かさです。歩道は昨晩の雨でツルツルなので気をつけてください。
アウディB2クワトロです。前にも紹介しましたが1985年式ですので30年もがんばっています。しかし、不動車として入庫。
フロントのドライブシャフト、アウターのジョイントが破損していました。4駆であってもこれだけで動かなくなります。しかし!この車、手動のデフロック機構が付いているためロックさせてしまえば動いてしまうのです。
パーツなんてある訳ありません。製造も中止していますし国内調達ではどうにもならないのです。海外でもネット経由であっても無理でした。しかし、当社の場合、死ぬ気で探しますので結果として入手できました。当社の強みでもあります。
さすがにシャフトASSYは無理でしたが、アウタージョイントを交換して終了です。試運転しましたが快適に乗れます。自分の愛車もそうですが、マニュアル+縦置きクワトロは最高なんです。私も20年目まで頑張りますので、Sさんも40年目まで頑張ってください(笑)
お次はニュービートル。「燃費が悪くなったような気がする・・」で入庫です。走っても特別不具合はありません。故障コードもありません。こういう時は水温を見ます。画像はテスターで計測している所です。ビートルは水温計がありませんので実測値はテスターで見るしかないのです。5キロほど走行してこれです。67.5度をさしています。いつまで経っても80℃を超えません。 ビートルの場合、メーターに青い水温表示ランプがあり走行中に消灯します。勘違いされる方が多いのですが、消灯したからといってエンジンの適正温度(90℃付近)ではないという事です。このビートルがそうですが、60度台でも消灯します。
エンジンを手前から見てオルタネーター奥に黒いプラスチックのフランジが見えます。ここを触ると大体わかりますが、アチチ(熱!)でなければサーモスタット不良です。要は開きっぱなし=オーバークールということです。
そのフランジを外せば中にサーモスタットが入っています。通常90℃手前(これは開弁84℃設定)くらいまでは閉じていますが、サーモスタット不良の場合はその手前で開いてしまいます。また、開いたら開きっぱなしになりエンジンの適正温度まで到達しません。エンジンというのは水温が低いときは燃料を多く出します。水温が高くなると燃料は薄くなります。よってこのビートルの場合、水温が低い状態(オーバークール)が続いていたことで燃費が悪化したということです。
交換するパーツはサーモスタットと先ほどのフランジです。フランジはなぜか国産並みに安いパーツですので同時交換をお勧めします。一式交換してからクーラントを補充、エア抜きを行いラジエターファンが回るかを確認し、冷ましてからクーラントレベルを調整して終了です。ちなみにゴルフ4、ビートルでラジエターファンが回らない!と故障と勘違いされる方がいますが確かにオーバーヒートしてしまう場合はファン本体か電源、制御に問題がある場合もありますが、ファンが回るのは90℃ではなく、100度付近なのです。札幌だと外気温が低いときはファンが回る前に外気で冷やされるのでファンが回る温度までいかないのです。
最近の車はメーターに水温計がありません。しかし、水温は非常に重要なものです。燃費悪化やエンジン不調の原因が水温にあってもテスターでないと把握できない時代になっています。愛車の水温が気になる方はテスターで実際に今何度なのか?をお見せしますのでお気軽にお越し下さい。