自社はヨーロッパ、ドイツ車を主力としているのですが
たまにアメリカ車を販売、修理する機会があります。
場数を踏んでる訳ではないので車種毎でのシステムなど深い所を理解出来てはいません。
不具合の修理を始める際に必要なのは、
その不具合に対する車輛毎の知識が必要不可欠ですので
まずは情報を集める事から始めます。
システムに対する理解が不具合箇所を見つけ出す一番の近道だからです。
02、KJチェロキー
エンジンを止めてもラジエターの電動ファンが廻りっ放しでバッテリーが上がってしまうという不具合で入庫してきました。
電動ファンが廻る要素は主に二つあります。
・エンジンを冷却する水温が設定値に達した時
・エアコンのスイッチがONになっていて冷媒の圧力が設定値に達した時です。
で、各部点検していくと電気回路の何処かにリレーが組み込まれていて
それが悪さをしている様子でした。
ボッシュのテスターに内蔵されている資料や
自前の配線図などで電気の流れを把握すると
やはりリレーが怪しいのでリレーを探したのですが見当たらない・・・ん~
こんな時は即、その車輛を良く知る人に聞くのが一番。
今回は美薗のクライスラーさんに御聞きしました。
サービスフロントの方はいつも忙しいにも関わらず
事例などを挙げて親切に御教授下さるので大変助かります。
自社で販売しているメーカーの車輛に乗っているオーナーさんが
困っているという思いから他社の整備工場からの技術相談にも応えてくれているのでしょうが
自分も見習わなければなりません。
全てのメーカーのフロントマンが上記の様な方だったら
輸入車はもっと普及するはずだと思うんですけど。
で、御教示頂いた周辺を探すとありました。
上記のリレーが犯人だったのですが部品は本国オーダーでした。
電装品の中古はあまりお勧め出来ませんが一応、調べましたが結局無し。
部品がアメリカ本国からやってくるまで車輛は御預かりという形になりました。
自社で扱う車輛毎の配線図や資料が全て揃っていれば故障探究もかなり楽なんですが・・・
ちなみに世界中の自動車メーカーの中で一番見やすい配線図はトヨタだと思います。
配線図の規格も世界で統一されて欲しいもんです。
配線図を見ていると各メーカーでの思想の違いなどが見えて
自分的には楽しいのですが
森本氏は頭痛がしてくるそうです。
自分が足廻りが苦手で作業に当たった時に憂鬱になるのと同じ類ですね。
人には適材適所があると思います。