この車、サイドブレーキが全く効きません。ワイヤーの錆による固着とキャリパー本体の不良です。すべて製造中止ですので国内でパーツを探しても絶対手に入りません。アメリカで探して空輸してもらいました。これが当社の強みです。
超が付くほど希少な90クワトロのリアキャリパー。画像がありませんがサイドワイヤーもゲットしました。奇跡です。
ブレーキローターもパッドも新品にします。固着によって錆付きや歪みが出ていた為です。
ローターは何とブレンボ製。これまた希少です。
ハブベアリングも交換する為、リアのアクスルを左右外して作業します。
車輛側はこんな感じです。
外したついでに細かい作業をしておきます。画像はショック上部のインシュレーターなのですが、上側が付いていたもの。原型がほとんどありません。取り去っても良かったのですが長期で預かっている車輛であり森本が好きな車でもありますのでインシュレーターを作成しました(下に写っているの分厚い四角いスポンジがそうです)。
すべて作業が終了し車検もパスしました、現在は試運転含めた最終点検をしています。アメリカでパーツを探す際に色々苦労して勉強になりました。例えば90クワトロという名称ではアメリカでは通用せず、”Audi 4000S”というのが90クワトロセダンを指すそうです。パーツ自体も社外品だと汎用性を持たせている分、微妙な形状であったりして大変でした。ただ、パーツが入手できなかったら車検をクリアできず廃車・・・・という結果でしたので御客様も喜んでくれるはずです。