森本です。
今回は車検で行った348のベアリング交換のお話です。
車検でお預かりした348ですが、エンジンから異音がするという事で点検させて頂きました。クラッチを切ると音が止まるのでレリーズベアリングと判断し、 クラッチASSYを脱着。画像のような状態になっていました。ベアリングが破損していましたのでクラッチレリーズシリンダーのオイル漏れ修理も合わせてレ リーズベアリングを交換します。
周辺を清掃し、ハウジング(シリンダー)を交換したところです。348のクラッチは特殊で二重構造のシャフトでエンジン~ミッションへ伝達しています。エ ンジンからの出力が内側のシャフトから来ていて、これをクラッチを介して外側のシャフトへ伝達しミッションへ出力されます。 正直ア○みたいな構造なので すが、このおかげでクラッチ交換は普通の車とは違って簡単になっています。
レリーズベアリングを装着(ベアリングもハウジングもヒル製)。普通の車(マニュアルミッション車)はレリーズシリンダーと呼ばれる油圧のプッシュロッド が別についていてフォークを介してレリーズベアリングを動かします。しかし、348の場合はレリーズシリンダーと呼ばれるものはハウジングとこのベアリン グを指します。
これは先程のハウジング。この油圧ラインから出るブレーキオイル(クラッチフルード)の圧力で、この上に被さるレリーズベアリングを直接押しているので す。だからア○みたいなのです・・・。ハウジングとベアリングの気密はベアリング内のオイルシールによって保たれています。レリーズベアリングはクラッチ を使う度に動きますのでベアリング内のシールは擦動とオイルの気密を同時に保っています。ただ、長期にわたってオイルシールがこの二つの仕事を頑張れるわ けもなく、結果として劣化してオイル漏れとなります。
オイル漏れ、又はクラッチを踏んだら止まる異音に関しては、疑うべきクラッチ内部を点検する必要がありますが、消耗品と割り切って定期的にオーバーホール した方がいいと思います。クラッチケースを下ろすので同時にクラッチもOHすれば工賃も安くすみますよ~。
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