森本です

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おはようございます。今日と明日は暴風雪の予報です。車の運転には十分注意してください。今日は小さい小ネタ3連発です。

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ゴルフ5などに多く見られるフロントドア下の損傷です。極寒地だけの症状かも知れません。フェンダーとドアの間に入り込んだ雪が下に抜けずに凍りついてしまい、ドアの開閉時に氷を噛みこんでドア下が捲れ上がってしまうのです。近年のVw・Audiは設計精度の向上で建て付け間隔が狭くなっているのですがデメリットもあるのです。開閉時に引っかかる感じがある場合は要注意です。万が一、やってしまった場合は当社へ連絡ください。完璧に直します。

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たかがパンクの点検なのですが、どこを探しても漏れが見つからなかったので最終的にこんな事をして点検しました。バケツに洗剤を入れてエアガンでホイップクリームを作りタイヤを包み込みました。結果、泡々し過ぎて何も見えませんでした。ダメだこりゃ・・・。最終的にタイヤを一旦ホイールから外して徹底的にタイヤ裏側、ホイールを点検。それでも不良箇所が見つからなかったのでタイヤとホイールの位置を変えてエアバルブも交換して組み直しました。今の所エアは漏れていません。これでしばらく様子診て頂くことにします。

bmw_triple_turbo

森本のマニアックな投稿のファンもおられるようなので(笑)、最後にマニアックなネタをひとつ。最近の輸入車はターボエンジンのラインナップが多いです。ほとんどのメーカーが採用しています。小さな排気量で大きな出力が得られるという意味でこれ以上のものはないからですが、ここで豆知識を書いておきます。排気量2000ccの車。これにターボによる過給圧が1bar(約1キロ)あった場合

大気圧1bar + ターボ過給圧1bar = 2bar

となり、これに排気量を掛けて

2000(cc) × 2bar  = 4000  となります。

厳密にはちょっと違うのですが大まかにこれで大まかなトルクがわかります。つまり2000ccの車に1キロのブーストをかけると4000cc並みのトルクが得られるということです。以下、さらにマニアックなお話です。

turbo_k24gre4g5r4g6e4g

画像左がVW・Audiの主流エンジンである1.8T、または2.0TFSIに使われているKKK製K03タービン(K04は若干これより大きいです)。右は同じKKK製ですがK24というサイズのタービンでポルシェGT2(ツインターボ)に使われています(996ターボはK16)。二つを比べると大きさが全然違います。ここで問題ですが、全く同じ排気量のエンジンがあるとして、一方に小さなK03,もう一方に大きなK24タービンを付けたとします。そして同じブースト圧を1キロをかけると、タービンの大きさに関係なくパワーは同じでしょうか?

上記に書いた計算方法では大体同じになるはずなのですが、答えは違うのです。ブースト圧とはあくまでインマニ(吸気側)の圧力です。小さなK03タービンで1キロのブーストがかかっている状態とはエンジンに送り込まれた空気がエンジンに入って排出される工程でインマニ内部に1キロの圧がある状態。要は空気の流れが一杯一杯での1キロ。反対に大きなタービンだと排気側(画像の中で緑色の矢印で示した部分)も大きいため、エンジンから排出される空気も大量です。空気の流れが小さなタービンとは全く違うのです。大量に流れる状態でインマニに1キロのブースト圧がかかるわけです。よってエンジンに入る空気の量が違うため、大きなタービンの方がパワーが上がるということです。しかし、大きなタービンは空気の流れが大きく速いため一定の圧力になるまで時間がかかります。細いストローと太いストローで空気を吹くイメージだと判りやすいですが、小さなタービンは少しの空気で圧力が得られる(低回転でブーストが立ち上がる)のに対し、大きなタービンの場合は大量の空気でないとブーストが立ち上がりません。ある程度エンジン回転を高くしないとブーストが立ち上がらないのです。これをドッカンターボと呼びます。最近のターボエンジンの主流は小さなタービンで実用域のトルクを稼ぐようになっています。ターボなのかわからない程、ブーストの立ち上がりが低い回転から始まっているのです。

もっとパワーが欲しくなりブーストを上げたい方も多いかと思います。現在ではROMチューニングの他にセンサー配線に割り込ませて簡単に上げられる製品もあります。タービン交換までいくと火の車になり底なし沼に浸かることになりますのであまりお勧めしません(森本がそうです)。ちなみに上の画像、森本が15年位前にアメリカ最大のVW/Audiのチューニング掲示板に投稿したものです。たまたまネットを徘徊していたらドイツ語圏のサイトに無断転載されてました。今となっては別にいいのですが(笑)

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