今年の夏は北海道でもかなりの猛暑が続き、
工場内で主に一般修理を担当している私の印象では例年よりもエアコン関係や水廻りの修理が多かった印象があります。
その中でもウォーターポンプと呼ばれるエンジン内部に冷却水を循環させる部品の交換を御紹介します。
車を人間の体に例えるならウォーターポンプはさしずめ冷却系統では心臓部にあたる部品となります。
このウォーターポンプ、タイミングベルトで駆動される、独立したコグベルトで駆動される、
ギヤにより駆動されるなどメーカーやエンジンにより駆動方法は様々です。
そんな中でもフォルクスワーゲンゴルフⅣはタイミングベルトにより駆動されていますが、
一般的にはタイミングベルトの交換推奨時期としては10万キロが一つの目安になっています。
(ワーゲンの推奨はたしか12万キロだったと思います。)
たしかにベルト自体は10万キロ以上の耐久性があるとは思いますが、
それ以前にウォーターポンプやタイミングベルトを駆動させているベアリングの寿命が先にきてしまい異音が出るなど、
最悪の場合タイミングベルトが破断するといったトラブルが起こるのが現状です。
ヒーターから暖かい風が出ないとのトラブルで診断した結果、
冷却水がエンジン内部でほとんど循環していない=ウォーターポンプのトラブルと判断してウォーターポンプ交換の作業をしました。
画像の様に本体から樹脂製の羽が空廻りして手で引っ張ると完全に抜けてきました。
ここに動画を挿入予定ですんで暫し御待ち下さい。
初めてこの作業をした時にはビックリした記憶がありますがゴルフⅣやポロではあまりにも多いトラブルなので最近では見慣れてしまっている感があります。
かなり多いトラブルなので私的にはこれリコールになって当たり前じゃねーかと思います。
純正品ではABS樹脂で出来た羽の部分が材質強化になり供給されていますが所詮、プラスチックですからいずれは同じ事だと思います。
寿命は延びると思いますが・・・
環境の為にリサイクル製を重視しているのだと思いますが材質の選定に明らかに問題があるのではないでしょうか?
でも一つ不思議な事が これほど羽が空廻りしているのになぜかオーバーヒートには至らないのです。
ただ兆候としては多少水温計が高め気味、前記した様に暖かい風が出ない、出にくいなどがありますので、
これから冬に向かう季節ですから
暖かい風がちゃんと出るかどうかはこの時期の1年点検での季節柄の点検項目の一つでもあります。
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