メルセデスベンツw221の空調修理です。リアのヒーターが効かないトラブルです。風は出るのですが温風になりません。フロントのヒーターは効いていてもSクラスのような室内が広くて後部座席が遠く離れている場合は後部に乗る方はこの時期だと寒すぎて大変かと思います。
このクラスになると後部座席には独立した専用のヒーターユニットが付いています。よってヒーターバルブも専用なのです。フェンダー内のこんなところに付いています。
これが後部座席用のヒーターバルブです。暖かくなったクーラントをリア用のヒーターコアに送る水路のオンオフをしています。ダムみたいなものです。これが壊れて閉鎖してしまうとクーラントが循環されずヒーターが効かなくなるということです。小さな丸い部分が2つありますが、これは後部座席もデュアル(左右独立)エアコンということです。今回はこのバルブが動いていませんでした。試しにコンコン叩いたら動き出してヒーターは効き始めました。
叩いてヒーターが効いて「直った!良かったね!」とはいきません(笑) それは一時的なものです。ヒーターバルブの中はこんな感じのピンが入っており、電磁バルブによって上下に動きます。これによってクーラントの水路をダムのように開いたり閉じたりしているのです。画像の中心に黒っぽい部分が見えます。これはクーラントの汚れが付着したもので、こうなってくると動きが渋くなり開いた状態、閉じた状態のどちらかで固着してしまいます。開いた状態で固着するとヒーターが止まらなくなり、夏場にエアコンが効きません。また、閉じた状態で固着すると今回のケースのようにヒーターが効かなくなるのです。
ヒーターバルブも分解して確実に直るもの(アウディなど)と分解できないものがあります。メルセデスベンツの場合は分解不可ですので今回は交換させて頂き修理完了となりました。
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おまけ
皆さんは当然ご存じかと思いますが今日は森本の誕生日です。43歳になってしまいました。入社したときは27歳で「うちの若い奴」と会社では言われて来ましたが、もうその呼ばれ方はしません(笑) 確かに今でも社員では一番若いのですが・・・・