森本です。今回は厄介な修理となったBMW(X5)ウインドウォッシャー漏れ修理です。
御客様からの依頼事項は「ウインドウウォッシャーが漏れる」という事。試しにタンクにウォッシャーを多めに入れてウォッシャーを作動させてみます。まず、フロント。出ることは出るのですが噴射の圧力が弱いのです。ボンネットを開けて原因がすぐに見つかりました。左右のノズルを繋ぐホースから盛大に漏れていた為、圧力が逃げていたようです。画像のホースがそれでコブのようになっている部分に穴が空いてます。簡単な修理で良かった・・・なんて思っていましたが、リアを作動させてみると噴射しません。ポンプモーターは動いています。
これが悪夢の始まりでした・・・・・。
リアゲートを分解するとウォッシャーは全く来ていません。ノズルの詰りなどではないようです。トランクルームの内張りを取り外して点検すると途中で一か所に穴を発見!またコブ状になっていて穴がありました。修復してウォッシャーを出るようになりました。でもなんだか弱いような・・・・・。案の定、タンクに一杯までウォッシャーを入れても翌日には空になっています。下廻りを見てもウォッシャーが落ちていないという所を見ると、ウォッシャーは室内に漏れているという事。6リッターのウォッシャーが室内に!!もう笑えません。
ウォッシャータンクのある右フェンダーライナーを脱着、タンクからノズルまでのホースを点検。フロントは最初に行った修理で完治。問題はリアのようです。ポンプから出たホースは室内に入り、ダッシュボードの下から出て運転席側から助手席へ。そこからサイドへ流れています。
助手席のフロアを分解し、カーペットをめくってビックリ!
画像ではよく見えませんが、これは水面です(笑) 配線とホース類がすべてウォッシャーで浸水しています。深さは3センチくらいでしょうか。
ここから排水→乾燥→ウォッシャーを入れてどこから漏れているか観察してみます。
チョロチョロとウォッシャーが出てきました。どこだどこだと探していると、なんとダッシュ奥(フロアのセンター付近)から出てきます・・・・。ダッシュ降ろしか!と思いましたが、ここは森本の神業というかインチキというか、運転席から助手席までのパイプを別に配管して修理。 すぐに修理しもう一度ウォッシャーを満タンにしてみます。直ったかも!と喜びつつ、翌日にタンクのレベルを見ることに。
翌日。タンクはほぼ空です(笑) 再発です・・・。
またやり直し。排水したはずのフロアがまたウォッシャーで浸水していました。排水しつつ、点検すること1時間。またまたコブを発見。ウォッシャーを出しながらここを見てたら噴水のように漏れてきます。大元の原因はココだったようです。ここもホースでバイパスして修理。タンクを満タンにして翌日まで再度放置。 翌日、タンクは満タンを保持していました。修理完了です。そして本日納車となりました。
難解な修理が終了した後は、夜のお酒もおいしく頂けます(笑)
今回は完治といいたいところですが、フロアに溜まった水は完全に取り切れていないので夏場にカビが発生する可能性があります。御客様にはもちろんその旨はお伝えしました。
ウォッシャーだけではなく、雨漏りなどで室内に水が入り込んで排水されない場合もカビは発生します。カビの臭いなどが気になっている場合はすぐに点検に出してください。
おまけ
昨日は排雪のため、またまたダンプに乗っていました。画像は雪堆積場からの帰りです。 時速10Km/hくらいで徐行しています。氷の凸凹路面でさらにアップダウンと急こう配が続いていて、スピードが出せないのです。停止してしまったらアウト。ダンプはFRで雪を降ろして荷重がかからない状態ですからスリップして動けなくなってしまいます。徐行といってもガッツンガッツンと路面からの振動を受けながら走行なのでお尻が痛くなりました。 乗っているダンプも振動で壊れそうだなんて思いながら走っていたら、路面の二カ所にリーフスプリング(ダンプのリアスプリング)が落ちていました。ホントに壊れてしまったダンプがあったようです・・・・。