ここ3,4年でサスペンションの折損の修理がやたら増えています。
自分が入社した頃には目にした事さえありませんでした。
ディーラーさんに聞くと自社の比ではないとの事(入庫台数が全然違うので比率的には変わらないと思いますが)
ディーラーさんのメカニックが関東へ研修に行き
本州勤務のメカニックさんにその話をするとそんな車輛見た事無いと驚くそうです。
サスペンションの折損の理由としては走行距離が過大な車輛は経年劣化もあるのでしょうが
大半は冬季に撒かれる融雪剤による腐食の影響です。
上記の画像はボルボです。
話によると夜、自宅の車庫に停車していた所、サスが折れていきなりセキュリティが作動し始めたとの事です。
シボレーアストロはバネ状のスプリングではなくトーションバーというものがスプリングの役目を担っているのですが
折れる瞬間凄まじい音がしたそうです。
上記はベンツのMLショックアブソーバーの取付けボルトが折損しています。
アーム側に折れたボルトが残っていたのでかなり除去する努力はしたのですが
結局諦めてアームは結局中古と交換させて頂きました。
融雪剤の散布により事故が減少するのは喜ばしい事なのですが
車輛自体へのデメリットは多大のものここ2,3年融雪剤の散布量は年々増加しているそうです。
自分の腐食による修理で1番強烈な印象が残る修理は上記のベンツ4マチック
フロントサスのボディ側の取付け部分の腐食です。
サスの支持部が腐食により剥離してサスペンションが横に飛び出して外れる寸前でした。
ここまで修復するのにかなりの時間と金額が掛かっています。
こうした被害をすこしでも防ぐべく工場では下廻りにセッセとシャシブラックやエンドックスを塗布しています。